香積台【総受付】(こうしゃくだい)

香積とは、香気が充満している世界のことで、『維摩経香積品』が説くところによりますと、そこに住む如来の名でもあるとされております。転じて、禅門では食事を調理するところの庫院(くいん)、庫裡(くり)を意味します。「庫」は、物を貯える蔵のことです。

正面玄関には、独住第三世・西有穆山禅師が揮毫された「香積台」の扁額が掲げられています。また、中央廊下のつき当たりに、日本最大といわれる木彫の大黒尊天が奉安されています。この像を祀ると開運福徳を授かると信仰されています。

總持寺には、山内の衆僧や来客の食事をつくる典座寮が、慈峰閣三松閣にあります。

玄関より入ると、大きな「おしゃもじ」と「すりこぎ」が出迎えてくれます。

更に中に入ると、右手に総受付があります。拝観・墓地・法要・参拝等の受付を行います。左手は売店・休憩所になっております。

日本一の大黒さま

香積台には大黒天像を奉祀しています。財福神として崇敬され、インド・中国では古くから寺院の守護・豊饒を司りました。

頭に不老帽、右手に打出の小槌を持ち、大きなフクロを肩にかけ、俵の上に立つ像容ですが、これは教典儀軌に記載のない、江戸期以降、わが国で広く拝まれるようになった独創性豊かな神仏習合の流布像といえます。