紫雲臺(しうんたい)

總持寺の住持・禅師の表方丈の間。宗門の僧侶、全国の檀信徒と親しく相見する大書院です。

紫雲臺とは、禅師の尊称にもなっています。

正面玄関の「紫雲臺」扁額は、独住第3世西有穆山禅師の書です。書院を区画する襖および板戸には大正9~10年にかけて制作された、佐久間鉄園(上段の間)、津端道彦(相見の間)、松林桂月(松の間)、池上秀畝(雁の間)、佐竹永陵、島崎柳塢、今井爽邦、森脇雲渓、広瀬東畝(孔雀の間)、狩野探令(龍の間)、八木岡春山(山水の間)、松野霞城、高取稚成、佐藤紫煙、大坪正義など、近代日本画の貴重な資料としての水墨画や彩色画が残されています。

これらの障壁画から創建当時の紫雲臺大書院の華麗さがうかがわれます。

紫雲庭

紫雲庭は500坪(1650平方メートル)ほどの広さの池泉回遊式庭園で、大正4年に名古屋の茶道、松尾流9世半古斎宗見宗匠(はんこさいそうけんそうしょう)が作庭したと伝えられています。

その一隅に昭和の名席ともいわれる茶室「倚松庵」があります。